今回は商品に欠陥があった場合のクレジット払いは拒絶できるかどうか、について解説していきたいと思います。

あなたの購入した商品にもしも欠陥があった場合、商品を販売した販売会社の責任となりますが、あなたがクレジット払いを拒むことが果たしてできるかどうか・・・それが問題となります。
商品に欠陥があった場合は、販売会社と消費者との間の契約の問題です。

つまり、商品購入やサービスの申込みを、クレジットを利用して分割払いで契約をした場合に商品を購入した「あなた」と「販売店」と「信販会社」の3者間には下図のように、それぞれ「売買契約」「クレジット契約(立替払契約)」「加盟店契約」の3種類の契約が締結され、それぞれの関係が存在します。

「あなた」と「販売店」と「信販会社」の3者間

この3つの契約は別個の契約が結ばれているため、信販会社はあなたと販売店との間で生じているトラブルと、信販会社とあなたとの間の契約に影響を及ぼすことはありません。

販売店は、信販会社から代金を一括で支払ってもらって、立替払いをした信販会社は、あなたから代金+分割の手数料を請求するという流れになっています。
もしもこれが悪徳商法であれば、強引な販売や詐欺的な売買契約などが起きてしまうのです。

  • 売買契約・・・・・・販売店はあなた(消費者)に対して商品を渡す義務が発生します。
  • クレジット契約・・・あなた(購入者)は信販会社に対して、月々の分割払いの金額と手数料を支払います。
  • 加盟店契約・・・・信販会社は販売店に対して、あなた(購入者)の購入代金を一括して全額立替払いをします。

そこで消費者保護のために、販売店とあなたの両者の契約に関連性を持たせようという考え方があるのです。
この考えを取り入れたのが割賦販売法30条の4の条文です。

割賦販売法第30条の4(包括信用購入あっせん業者に対する抗弁)

  1. 購入者または役務の提供を受ける者は、第2条第3項第1号に規定する包括信用購入あっせんに係る購入または受領の方法により購入した商品もしくは指定権利または受領する役務に係る第30条の2の3第1項第2号の支払分の支払の請求を受けたときは、当該商品もしくは当該指定権利の販売につきそれを販売した包括信用購入あっせん関係販売業者または当該役務の提供につきそれを提供する包括信用購入あっせん関係役務提供事業者に対して生じている事由をもつて、当該支払の請求をする包括信用購入あっせん業者に対抗することができる。
  2. 前項の規定に反する特約であって購入者または役務の提供を受ける者に不利なものは、無効とする。
  3. 第1項の規定による対抗をする購入者または役務の提供を受ける者は、その対抗を受けた包括信用購入あっせん業者からその対抗に係る同項の事由の内容を記載した書面の提出を求められたときは、その書面を提出するよう努めなければならない。
  4. 前3項の規定は、第1項の支払分の支払であって政令で定める金額に満たない支払総額に係るものについては、適用しない。

この条文では、クレジット契約の対象となる販売店とあなた(購入者)との売買契約について、「法律に定められた事由」が発生した時は、支払いを免れることができると定めているのです。

これを「抗弁の接続」といいます。

「抗弁の接続」で支払いを停止することができる!

「法律に定められた事由」(商品の購入)とは、次のような問題があるときは、その商品のクレジット代金についての支払いを停止することができます。

  1. 商品の引き渡しがないこと
  2. 見本・カタログ等によって提示された商品と現に引渡された商品が違うこと
  3. 商品に欠陥があるという場合には原則、支払停止ができます
  4. 商品の引渡しが遅れたため、商品購入の目的が達せられなかったこと
  5. 商品の販売の条件となっているサービスの提供がないこと
  6. その他販売業者に債務不履行があること

そして、抗弁の接続が認められるための要件として次のような場合に抗弁の接続を認めています。

  1. 信用購入あっせん(クレジット契約)の方法によって商品(不動産など通用除外あり)を購入したこと
  2. 商品を販売した販売業者に対し抗弁事由があること
  3. 政令の定める金額(4万円)以上の支払総額であること
    (リボルビング方式の場合は38000円以上の支払い総額)
  4. 購入者にとって商行為とならないこと
  5. (事業者の契約や商行為の場合は適用されません)

なお、消費者と販売店との間に、内職モニター商法(内職をするために必要、とパソコンを買わされるなど)に係る物品の販売等のトラブル(業務の報酬の不払いによる解約等)が生じたときも、それを理由に、クレジット会社に対して支払いを拒むことができます。

さらにカードレス取引についても、カードが交付された場合と同様に割賦販売法による規制の対象とすることになったのです。

内職商法とは?

内職商法というのは、「在宅で仕事をしませんか?」とか、「在宅ビジネスで高収入を稼ぐことができる」などとダイレクトメールやインターネットなどで勧誘し、加盟料や高額な機材や内職に必要な資格を取るための講習代だと言って教材などを買わせる商法のことをいいます。

内職商法は平成13年6月1日から法律(「特定商取引に関する法律」)の規制対象になりました。
この法律によって事業者は次のような規制を受けることになります。

  1. 書面交付の義務づけ
  2. 事業者が顧客に、契約の内容(商品の内容、提供する業務による収入の条件、顧客の金銭負担の内容、契約解除の条件等)を明らかにする書面を交付することを義務づけ。

  3. 広告規制
  4. 重要な事項の表示の義務づけ(商品の種類、顧客の金銭負担の内容、業務の提供について広告するときはその提供条件)。また、誇大広告等の禁止。

  5. 不適切な勧誘行為の禁止
  6. 勧誘の際の不実告知、威迫困惑行為等の禁止。

  7. クーリング・オフ制度の導入
  8. 契約締結後20日間は、顧客に無条件解約を認める。

  9. クレジット取引における抗弁権の接続
  10. 消費者と販売業者との間に、内職・モニター商法に係る物品の販売等に係るトラブル(業務の報酬の不払いによる解約等)が生じたときに、それを理由に、消費者がクレジット会社からの支払い請求を拒むことを認める。

愛媛県庁HPより抜粋

モニター商法とは?

モニター商法というのは、「モニターになると商品が安く定入りますよ」などど、モニターになることで値引きやサービスをお得に受け取れることを強調して勧誘を行なう商法のことをいいます。

モニター商法によるトラブルとして、自分が期待していた収入が得られないばかりか事業者に連絡を取ることができなくなるケースが多く見受けられます。

契約前と契約時には仕事内容や提供条件、商品購入、消費者の負担等について記載した書面の交付が義務(特商法51条1項にて)付けられています。
特商法51条1項は、業務提供誘引販売業とその取引を定義づけています。

またモニター商法は『契約書を受け取った日』を含めて20日以内であればクーリング・オフ制度により契約を解除することができます。